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人工知能の講演

3/10(木)~3/12(金)と、情報処理学会の第78回全国大会に参加しています。

もっとも有意義で考えさせられたのは、最近頻繁にメディアでお名前を目にする、東京大学の松尾豊氏の講演。タイトルは「Deep LearningとこれからのAI研究」でした。

わたしもコンピュータサイエンティスト。人工知能は専門ではありませんが、一般の人よりも知識は豊富です。特に2013年のディープラーニング(階層学習)の登場以降の急速な進歩には注目してきました。

しかし百聞は一見にしかずですね。既に知っている事例や知らなかった事例、それらをまとめて一本のストーリーで説明いただいたのが、今回の講演のわたしにとっての意義でした。

人工知能研究の状況

つまり、人間が学習方法を教えてあげなければならなかったのが今までの人工知能研究50年間の課題だった。それさえクリアできれば、いろんなことが実現できるだけの技術と知識が蓄積されてきたが、学習方法を考えてあげなければならないので社会に普及するところまでいかなかった。

しかしディープラーニング手法によって、機械に学習方法を教える必要が無くなった。教えなくても、コンピュータ自身が大事なところを見つけてそれを学んでいくからです。

コンピュータサイエンスではよく、プログラムで動くコンピュータのことを単に「機械machine」と言います。

つまり、今までの人工知能研究成果を実用化するための大きな壁が、突然取り払われた。なので、今まで蓄積していたいろんな手法が使える。なので、それらをディープラーニングと組み合わせるだけで、急速に実用レベルのサービスに近づけていくことができる。

松尾氏による人工知能の種類分けが大変わかりやすい。まず、画像認識などの「認識」。今ではAIのほうが画像分類など人間よりも高精度です。

画像認識ができると、自身の作業状況を目で見て理解することができる。だから、ロボットによる「運動のAI」が実現できる。既に、テレビゲームの操作方法を自分で学んで、人間には到底到達できないような超絶技工プレイヤーになるAIがある。また、部品を掴んで組み合わせるなどの操作を自分で練習して上手になるロボットアームも実証レベルにある。

認識と運動の先には、言語理解がある。それは遠い将来の技術と思われていたが、いまのAIの急速な進歩を見ていると、それも数年で実現の道筋はできてしまうのかもしれない。

で、そんな人工知能社会が訪れたとして、あなたはどのように生きるべきか。

人工知能社会でいかに生きるべきか

どんな社会になるのかはわからない。でも、一つ言えることは、「あなたが、好きでもないけれどもお金を稼ぐために仕方なくやる、そんなレベルで成り立つような職はすべて、人工知能によってやられていることだろう」ということ。

だって、好きでもない仕事だけど仕方なくやる、ということは、基本的に言われたことをやる。単純なことをやる。同じことを繰り返しやる。という職ということになりますが、これらはもともとコンピュータの得意分野。人工知能でさらに学習や判断の力がつけば、もう我々ががんばってもそもそも人工知能のほうが上手にできるようになることは疑いない。

つまり、「好きでもない仕事」は機械がすべてやってしまうだろう。

ならばあなたは、そしてあなたの子どもたちは、どのように生きるべきか?

私の今のこたえは、「好きなことを見つけて、それで人を幸せにしなさい」ということ。もうそれしかない。

機械のほうがうまくても、それを人間がやる理由は「私がそれをやりたいから」しかないです。

ならばどうやったらそんな仕事を見つけられるのか?

私の答えは、「勉強しなさい」です。それも学校のテストでいい点を取るような勉強ではない。そんなものは、人工知能のほうが得意です。我々は絶対に勝てない。

「勉強して、自分がどんなときに幸せかを知る。勉強して、人はどんなときに幸せかを知る。そしれ、自分が他者を幸せにする方法を見つける。それをやる方法を見つける。」

人工知能社会に生きる人というのは、そんな人だと思います。

これからも「人工知能社会にわたしたちは、わたしたちの子どもたちはどのように生きるべきか」と考えていこうと思います。

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