色とりどりの積み木が建物のようにくんである、楽しい感じの写真。

大切なことは、STEM(科学・技術・工学・数学)が与えてくれる喜びを一緒に感じること。そんなおすすめ絵本を紹介します。

「STEM」は「科学・技術・工学・数学」

最近、国内の報道記事などでも目にするようになってきた「STEM」。これは英語圏の教育関連分野で使われていた略語です。

  • 「S」は「Science」の頭文字で、科学のこと。特に自然の法則を解明することを目的とした自然科学。日本語の「理学」に近いです。
  • 「T」は「Technology」で、技術。自然の法則を使って、便利なものを創りだすための知識です。
  • 「E」は「Engineering」で、工学。自然の法則を使って便利なものを創り出すための、具体的な方法です。
  • 「M」は「Mathematics」で、数学。自然法則や技術体系、工学知識を表現するための厳密な言語としても用いられます。数学者たちは、現実世界とは無関係に「面白いから」という理由で研究していることが多いですが、その成果が科学・技術・工学において、ある日突然役に立つ、ということはしばしば起こります。

つまり、「STEM」は「科学・技術・工学・数学」を指しています。

大切なのは「STEMを楽しむ心」

巷では「『STEM』を身に付けると生活に困らない」、というような、「役に立つからSTEMをやろう」的な論調が目立ちますが、あまりそういう姿勢で子どもにSTEMを勧めるのは逆効果ではないかと思います。

ノーベル賞を目指す科学者、新技術を創り出す研究者、新たなサービスを生み出すエンジニアや起業家、そしてさまざまな現象の裏にあるパターンを解き明かす数学者。世間の賞賛を浴びる人はごく少数で、大多数の人たちの毎日は地味なものですし、STEMをやっているからお金持ちになるというようなことも全くありません。これらの人々は単に「それが楽しいから」という理由で、それぞれの日々を自分の得意分野で過ごしているのです。

子どもたちには、STEMの本当の姿を知ってもらいたい。その楽しさを感じてもらいたい。またはSTEMの姿を知ったうえで「自分はSTEMが好きだ」または「自分はSTEM以外に好きなものがある」と判断してもらいたい。

「テストで点を取りやすい」とか、「将来の就職に役に立つ(または役に立たない)」、という理由でSTEMとの関係を決めてしまうのは、本人にとってももったいないし、社会にとっても損失だと思います。

「STEMの喜び」を感じ取れる、おすすめ絵本

このページでは、10才くらいから大人までにおすすめの絵本を紹介します。選んだ基準は

  • 説明的なものではなく、物語になっているもの
  • できれば、実際にSTEM分野で有名になった実在の人物に関する物語
  • 絵が美しい
  • 内容が子どもにも大人にも適切
  • そしてなにより、主人公の心を満たしていた「STEMの喜び」を一緒に感じ取ることができるもの

です。

ぜひ、お子さんと一緒に、またはおひとりででも、読んでみてください。

(かながわグローバルIT研究所 森岡剛)