【入出力と周辺機器】プロセッサと外の世界をつなぐ「きずな」
プロセッサは外の世界から完全に独立しているわけではなく、仕事を外部とのつながりが不可欠です。仕事の材料となる情報や仕事内容を定義したプログラムは外部から調達しなければなりませんし、成果物となる情報は要求元の手元に届かなければ意味がありません。「きずな」となるのが周辺機器です。例えばキーボードやマウス、タッチパネルは入力、ディスプレイは出力ですが、ハードディスクやネットワークは双方向でやり取りするため「入出力」に当たります。

【入出力と周辺機器】プロセッサと外の世界を繋ぐ「きずな」
プロセッサがやり取りする様々な周辺機器は、異なる電子回路で動いています。そんな特徴まで汲み取ってプログラミングするのは大変なので、そこを抽象化によってシンプルにしています。機器とのやりとりを、メモリリードやメモリライトのようなデータ読み書きに見せかけることで、どんな機器であってもプロセッサにとってはメモリやレジスタと同じように見えるようにしています。
多様性を増していく入出力と周辺機器

多様性を増していく入出力と周辺機器
近年で最も大きな変化はワイヤレスなインターネット接続の普及です。常時ネットに接続した状態が当たり前となりましたが、これはネットワークという入出力を介した外部とのやりとりが常態化したことを意味します。
スマートフォンなどモバイル端末ではタッチパネルやGPSといった、PC時代にはなかった入出力が普及しました。
様々な機器がセンサーとネットワーク機器を持つことで実現される「Internet of Evderything (IoT)」分野では、プロセッサがやりとりする周辺機器はさらに多様化していくことでしょう。
メモリを介して周辺機器とやりとり

メモリを介して周辺機器とやりとり
周辺機器とのやりとりは、まるでメモリリードとメモリライトのように見せかけることができます。
実際のメモリアドレスが0から899999であるとします。900000から999999は架空のアドレスですが、それらの架空のアドレスを、プロセッサに接続している周辺機器に割り当てておいて、メモリリードとメモリライトと同じようにしてデータをやり取りするのです。
ディスプレイに表示したい情報は、ディスプレイに割りあえたれたアドレスへ「ライト」することで渡すことができます。
キーボードからの入力は、キーボードの書き込み先アドレスからの「リード」で受け取ることができます。